なぜ「立派な理念」が組織を腐らせるのか?社長と幹部の解釈ギャップを埋めよ

日々の業務の中で、あなたの会社の「空気」はどうでしょうか。 「挑戦しよう」という経営理念を掲げているのに、会議では誰も手を挙げない。「顧客第一」と謳っているのに、現場は効率ばかりを気にしている。

社長であるあなたが熱く語れば語るほど、現場が「シラけていく」のを感じませんか?

その原因は、社員のやる気がないからではありません。 「掲げている理念(建前)」と「実際の組織風土(本音)」が乖離しているからです。

今回は、企業を強くするための「経営理念と組織風土」の密接な関係について、Q&A形式で解説します。あなたの会社が、知らず知らずのうちに「理念倒れ」していないか、確認してください。

【Q1】素晴らしい「経営理念」があるのに、なぜ組織風土は良くならないのですか?

A. 「書かれたルール(理念)」よりも、「書かれていないルール(風土)」の方が強力だからです。

経営理念とは、会社の憲法であり「あるべき姿」です。一方で、組織風土とは、日々の業務の中で蓄積された「癖」や「雰囲気」です。

例えば、理念で「失敗を恐れず挑戦せよ」と掲げていても、現場でミスをした社員を幹部が厳しく叱責していたらどうなるでしょうか。社員は瞬時に「挑戦すると損をする」と学習します。この場合、社員が従うのは理念ではなく、「失敗してはいけない」という組織風土です 。

組織風土とは、社長と幹部が「過去にどのような行動を評価し、何を罰してきたか」の集積です。

理念と風土が矛盾していると、組織は絶対に動きません。むしろ、その矛盾に気づかないふりをする「嘘つきの文化」が定着し、企業成長を阻害する最大の要因となります。

【Q2】悪化した「組織風土」を変えるにはどうすればいいですか?

A. 全社員を変えようとするのではなく、まず「幹部の判断基準」を理念と一致させることです。

「風土改革」と称して、全社員に挨拶運動をさせたり、イベントを企画したりする企業がありますが、それは対症療法に過ぎません。

組織風土を作っているのは、現場のリーダーである「幹部(No.2)」の日常的な意思決定です。 部下からの相談に対して、幹部が経営理念に基づいた判断をしているか。それとも、目先の損得や社長の顔色で判断しているのか。ここが変わらなければ、風土は1ミリも変わりません。

しかし、多くの幹部は「社長の理念をどう実務に落とし込めばいいか」が分かっていません 。 だからこそ、社長は幹部に対し、理念の唱和を求めるのではなく、「この理念に基づき、我々はどんな行動を賞賛し、どんな行動を恥とするのか」という判断基準(共通言語)を徹底的にすり合わせる必要があるのです 。

【Q3】経営ビジョンを実現する「強い組織」を作るための第一歩は何ですか?

A. 社長と幹部が、共通言語を持つことです。

「企業を強くする」とは、社長がいなくても、幹部や社員が理念に基づき、自律的に正しい判断ができる状態を指します 。

そのためには、社内会議で小言を言うだけでは不十分です。 社内のしがらみがない「外部の場」で、他社の経営者や幹部と真剣勝負の議論を交わす。その中で、社長が何に危機感を持ち、どこを目指しているのかを、幹部に肌感覚で共有させること。これがMiraQの提唱する「越境学習」です 。

「ウチの社長は、こういう時こう考えるはずだ」 幹部がそう確信を持って動けるようになった時、理念と風土のギャップは消滅し、組織は驚くべきスピードで成長を始めます。

まとめ:その理念は「飾り」か、それとも「武器」か

経営理念は、額縁に入れて飾るための言葉ではありません。 迷ったときに立ち返る「判断の武器」であり、組織を一つにするための旗印です。

もし今、あなたの会社の理念が現場に浸透していないなら、それは「社長の言葉」が「幹部の言葉」に翻訳されていない証拠です。

組織風土を変えるのは、社長であるあなたの孤独な叫びではなく、あなたと背中を預け合える幹部との「共通言語」です。

【社長と経営幹部の方へ】「阿吽の呼吸」で動く強い組織を、MiraQで作りませんか?

「戦略はある。理念もある。あとは動くだけだ」 そう思っているのに組織が動かないなら、それは「共通言語」が足りていないだけかもしれません。

MiraQ(未来に輝く企業づくり研究会)は、社長と幹部が共に学び、組織の「OS」を書き換える実践の場です。 「社長の理想」を「現場の現実」に変えるための最初の一歩を、ここから踏み出してください。

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プロフィール

一般社団法人未来に輝く企業づくり研究会
中村秀和

社員がイキイキと働き、会社が成長する仕組みづくりを支援することで、未来の子ども達が希望を持てる社会をつくるこを目指して活動しています。

事業の成長と発展でお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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