【経営改善の第一歩】ビジョンを「絵に描いた餅」にしない!

中小企業のための戦略的ビジョン策定術


1. 「ビジョンはあるのに、なぜ動かないのか?」

「経営ビジョンは作った。でも、現場には響いていない」
「方針を話しても、『また社長が何か言ってる』で終わってしまう」

そんな“経営者の悩み”、あなたにもありませんか?

ビジョンを掲げることは、企業成長の第一歩。
ですが、そのビジョンが「絵に描いた餅」になってしまうケースが非常に多いのが現実です。

なぜ浸透しないのか?
原因の多くは、「戦略的に設計されていないビジョン」にあります。

本記事では、経営改善に繋がる「伝わる・動く・実現する」ビジョンの作り方を、わかりやすく3ステップで解説します。
中小企業の経営者・幹部社員の皆さまへ、明日から実践できる戦略策定術をお届けします。


2. ビジョンとは? 経営の羅針盤になる3つの役割

ビジョンとは、簡単に言えば 「会社がどこを目指すか」 を示したもの。
単なるスローガンではなく、経営者と社員が“同じ未来”を見つめるための羅針盤です。

そのビジョンには、以下の3つの役割があります。

① 社員のモチベーションを高める

人は「意味のある仕事」にこそ、力を発揮します。
明確なビジョンがあると、社員は「何のために働くのか」が分かり、自発的に動き始めます。

「指示されたから動く」から、「目的に向かって動く」へ。
この転換こそ、組織力強化の鍵です。

② 経営判断の軸になる

事業の選択・組織の方向性・採用や投資の判断など——。
日々の経営判断を“なんとなく”で終わらせないために、ビジョンは「判断軸」になります。

「この選択は、目指す未来に合っているか?」
この問いがあるかないかで、戦略策定の質が大きく変わります。

③ 社外への共感と信頼を得る

ビジョンは、社内向けだけではありません。
取引先、顧客、求職者、金融機関、地域社会からの共感や信頼を得る「武器」にもなります。

今や「何を売っているか」以上に、「どんな志で会社を運営しているか」が問われる時代です。


3. 経営改善につながる!ビジョン策定の3ステップ

STEP1:現状分析と未来のギャップを把握する

理想を描く前に、「今の立ち位置」を見直しましょう。
ビジョンは「今と未来のギャップ」が明確になることで、具体性が生まれます。

チェックすべきポイント:

  • 自社の強み・弱み(内部要因)
  • 市場環境や競合状況(外部要因)
  • 顧客からの評価や期待
  • 経営者の想いと現場の温度差

SWOT分析やPEST分析といったフレームワークを活用し、
「うちの会社らしさ」「変わるべき点」「守るべき強み」を洗い出しましょう。

ビジョンは「今の延長線」ではなく、「ギャップを越える物語」であることが重要です。


STEP2:ビジョンは「社員と一緒に創る」もの

経営者がひとりで書いたビジョンは、“理想”で終わりがち。
共創(きょうそう) のプロセスが、社員の自発的行動を生むカギとなります。

取り組み例:

  • 小グループでの未来ワークショップ
  • 現場の声を集めるアンケート
  • ビジョン案へのフィードバック会

「自分もこのビジョンの一部だ」
そう感じてもらうことで、ビジョンは“会社のもの”から“自分たちの目標”に変わります。


STEP3:ビジョンを「数値と行動」に変換する

よくあるのが、「ビジョンは立派だけど、現場が何をすればいいか分からない」という状態です。

そこで必要なのは、ビジョンを “行動” に落とし込むこと。

実践例:

  • KGI(重要目標):3年以内に地域内のシェア30%を獲得
  • KPI(行動評価指標):月間訪問件数、満足度アンケート実施率、紹介率など
  • 部門・個人ごとの目標とビジョンを紐づける

“抽象的な言葉”を、“数字”と“やること”に落とす。
これが、社員の行動を変える一歩です。


4. ビジョンを「語る」ことが、最強の戦略になる

どんなに素晴らしいビジョンでも、語らなければ伝わりません。
しかも、一度語れば伝わるものでもありません。

経営者の仕事は、ビジョンを繰り返し、具体的に、あらゆる角度から語り続けること です。

伝え方の工夫:

  • 月1回の全体朝礼で、ビジョンをテーマに語る
  • 社内報・動画・チャットなど複数チャネルを活用
  • ビジョンに沿った行動を称賛し、ストーリーで共有

「お客様の声」「社員の笑顔」など、未来の姿を語る物語が、共感を呼びます。


5. まとめ:ビジョンは、経営改善と企業成長の起点になる

最後にこの記事の要点を振り返りましょう。

  • ビジョンは、社員の行動と経営判断の軸を変える「戦略の起点」
  • 成功するビジョンは、現状とのギャップが明確で、社員と共に創り、数字と行動に落とし込まれている
  • 経営者が繰り返し語ることで、組織に深く根づき、企業成長を加速する

あなたの会社の未来像は、社員の背中を押す“力”になっていますか?


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執筆:一般社団法人未来に輝く企業づくり研究会 中村秀和

社員がイキイキと働き、会社が成長する仕組みづくりを支援することで、未来の子ども達が希望を持てる社会をつくるこを目指して活動しています。
事業の成長と発展でお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。