経営者であれば誰しも、自社の輝かしい未来に想いを馳せる瞬間があるはずです。 「我が社は10年後、売上◯◯億、業界No.1を目指す!」 あなたは全社員の前で、高らかにビジョンを宣言したかもしれません。
しかし、その時の幹部や社員の表情を覚えていますか? あなたの熱量とは裏腹に、「また社長が大きく出たな」「現場を知らないから言えるんだ」という、冷ややかな空気が流れていなかったでしょうか。
なぜ、あなたの描く「明るい未来」は、現場にとっては「迷惑なノルマ」にしか聞こえないのか。 それは、ビジョンそのものが悪いのではありません。 ビジョンを現実に変えるための「梯子(ハシゴ)」が、幹部に見えていないからです。
今回は「経営ビジョン策定の戦略的アプローチ」について、社長の計画を「机上の空論」で終わらせないための要諦をQ&A形式で解説します。
【Q1】ワクワクする「ビジョン」を掲げたのに、なぜ幹部は不安そうな顔をするのですか?
A. 「登り方(戦略)」が見えない山を、根性だけで登れと言っているからです。
経営者であるあなたは、直感的に「あそこまで行ける」と山頂(ビジョン)が見えているかもしれません。しかし、実務を背負う幹部(リアリスト)に見えているのは、山頂ではなく「足元の崖(障害)」です。
「リソースが足りない」「今の技術では無理だ」「競合はどうするんだ」 幹部の頭の中は、リスクと不安で一杯です。そこで社長が「気合いで登れ」「夢を持て」と言うだけでは、彼らは「社長は現場を分かっていない」と絶望するしかありません。
ビジョン策定において最も重要なのは、理想を語ることではなく、そのギャップを埋める「勝ち筋(戦略)」をセットで示すことです。
「なぜ、我々ならそこに到達できるのか」という論理的な勝算が共有されて初めて、幹部の不安は「やる気」へと変わります。ビジョンと戦略は、常に表裏一体でなければなりません。
【Q2】独りよがりな「机上の空論」にならないための、戦略的アプローチとは?
A. 社長が「行き先」を決め、幹部と「ルート」を共創することです。
多くの中小企業では、社長が一人でビジョンも戦略も決定し、幹部には「実行」だけを命じます。これが失敗の元です。現場の実務を社員に任せている社長が一人で作った計画は、まさに「机上の空論」になりがちだからです。
人は、他人が決めた目標には本気になれませんが、自分が参画して決めた計画には責任を持ちます。
正しいアプローチは、社長が揺るぎない「山頂(ビジョン)」を示し、そこに至る「地図(戦略)」を幹部と一緒に描くことです。
「このビジョンを実現するために、今の組織に何が足りないか?」 「どの市場を攻めれば、最短で到達できるか?」
この問いを幹部に投げかけ、激論を交わしてください。幹部が自らの口で「これなら行けます」と言った瞬間、そのビジョンは「社長の妄想」から「組織の目標」へと昇華されます。
【Q3】ビジョンを実現し、企業成長を加速させる「社長の役割」とは?
A. 現場に迎合してビジョンを下げるのではなく、幹部の視座を引き上げることです。
ビジョンを語って反応が悪いと、つい「少し目標を下げようか」と弱気になる社長がいます。しかし、それは間違いです。 低い目標で満足する組織に、優秀な人材は残りません。
必要なのは、ビジョンのレベルを下げることではなく、幹部を「社長と同じ視座」まで引き上げることです。 日常業務に追われる幹部を、強制的に日常から切り離し、経営者視点で未来を考える場に連れ出す。そこで、業界の動向や社会の変化を社長と同じ解像度で見せるのです。
MiraQの「越境学習」では、社長と幹部が肩を並べて学びます。他社の高い志に触れ、「自分たちもやれるはずだ」という感覚を幹部が持った時、組織の成長リミッターは外れます。
まとめ:そのビジョンに、幹部は「命」を燃やせるか
経営ビジョンとは、単なる数値目標ではありません。 「我々はこの社会で何者になりたいのか」という、企業の存在意義です。
しかし、どれほど美しい言葉を並べても、それを実行する幹部が腹落ちしていなければ、ただの机上の空論です。 「このビジョンなら、自分の人生を賭ける価値がある」 あなたの右腕にそう言わせるだけの「勝算」と「対話」が、そこにありますか?
社長の孤独な戦いを、組織の確固たる野望に変える。 そのための第一歩は、幹部と共に「未来への戦略」を描くことから始まります。
【社長と経営幹部の方へ】「机上の空論」を「現実」に変える作戦会議をしませんか?
「ビジョンはあるが、どう実現すればいいか分からない」 「幹部が目の前の仕事ばかりで、未来の話に乗ってこない」
そんな悩みを持つ経営者こそ、MiraQ(未来に輝く企業づくり研究会)へお越しください。 ここは、社長と幹部が膝を突き合わせ、自社の未来地図(戦略)を完成させるための「道場」です。
「あの日、MiraQに参加してから、うちの会社は変わった」 数年後、そう振り返る日が来ることをお約束します。
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プロフィール
一般社団法人未来に輝く企業づくり研究会
中村秀和
社員がイキイキと働き、会社が成長する仕組みづくりを支援することで、未来の子ども達が希望を持てる社会をつくるこを目指して活動しています。
事業の成長と発展でお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
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