先日、MiraQパートナーのI-QUON株式会社様をスペシャル講師としてお迎えし、
「メンタル不調を予防の視点で考える」ことをテーマにしたセミナーを開催いたしました。

近年、「メンタルヘルス」という言葉は多くの場面で耳にするようになり、対応に悩まれる企業様も少なくありません。
「体調が悪いと申出があったけれど、どう対応すれば良いのか?」といった声もよくお聞きします。

今回のセミナーでは、そうした“事後対応”の視点ではなく、不調を感じる前にどう防ぐか——“予防”の観点からメンタル不調対策を学ぶ機会となりました。

安全配慮義務と「気づく力」

企業には法的に「安全配慮義務」が課されており、危険を予知し回避する責任があります。
たとえば、「最近残業が続いている」「勤務時間が増えている」といったことに気づいたら、勤務調整など早めの対策を取ることが大切です。

ただ、メンタル面の不調は数字では見えにくいものです。
だからこそ日常的なコミュニケーションを通して、「いつもと様子が違う?」と感じ取るアンテナを持つことが重要になります。
部下が増えるほど、全員を細やかに見ることは難しくなりますが、それでも管理職には安全配慮義務が求められ、実際に裁判で賠償命令が出た事例もあるようです。

医療管理×労務管理、両輪での支援が必要

セミナーの中で特に印象的だったのは、メンタル不調の対策は「医療管理」だけでは不十分というお話。
職場内での人間関係や業務環境などに起因する場合は、「労務管理」も欠かせません。
どちらか一方ではなく、両輪がかみ合ってこそ、真の意味での対策になるのだと実感しました。

「メンタルの問題=医師に任せること」と捉えがちですが、職場の環境改善や上司の関わり方も同時に整えていくことが、根本的な解決への第一歩です。

世代間ギャップと“価値観の違い”

また、職場コミュニケーションの課題として改めて考えさせられたのが、世代間ギャップの問題です。

私は「ゆとり世代」「Z世代」と呼ばれる世代にあたります。
「これだからゆとりは…」と揶揄された経験もありますが、もちろん自らその世代を選んだわけではありません。
生まれ育った環境や受けた教育が違うからこそ、価値観の土台そのものが異なるのは自然なことです。

お互いを知り、尊重し、違いを前提にした関係づくりを進めることが、より良い職場づくりにつながります。

「自分らしさ」が見えにくい時代に

特に20代以下の若い世代は、SNSやネット社会の中で生きてきた世代です。
私自身も高校時代からSNSを始め、日常的に多様な価値観や成功例を目にしてきました。
その一方で、「自分らしさが見つからない」「他人と比べて自信を失う」といった悩みを抱えやすい環境でもあります。

今の時代に働く若手社員を支えるには、“評価”よりも“承認”のコミュニケーションが求められているのだと強く感じました

共に学び、共に成長する組織へ

変化の激しい現代社会では、マネジメントも一筋縄ではいきません。
それでも、お互いを尊重し、理解し合う姿勢こそが、組織の成長と発展の原動力です。

今回のセミナーを通して、「メンタル不調の予防」がいかに組織の成長には必要なのかを学びました。
今後も我々と共に、より良い組織をつくり、仲間とともに成長し、未来を良くしていきましょう!



メンタルヘルスに関するご相談やセミナーのご依頼は、ぜひI-QUON株式会社様までお問い合わせください。

(講師)
I-QUON株式会社 楠 無我 様 / 田中 優希菜 様
HP:(https://www.i-quon.com/