GW前に経営者ができる新入社員の五月病対策|入社1ヶ月の「心の揺れ」に寄り添う3つの声かけ

4月に新しい仲間を迎えてから、あっという間に1ヶ月が経とうとしていますね。初めての社会人生活、新しい職場環境。彼らは緊張感の中で一生懸命にこの1ヶ月を駆け抜けてきたことと思います。

そして、まもなく迎えるゴールデンウィーク(GW)。

実はこの時期、新入社員の心の中は大きく揺れ動いています。

「仕事が少しずつ分かってきて楽しい!」とポジティブなエネルギーに満ちているメンバーもいれば、蓄積した疲労から「自分はこの会社でやっていけるのだろうか…」と不安を抱え、少しネガティブになっているメンバーもいるはずです。

いわゆる「五月病」の入り口とも言える、非常に繊細なタイミングです。

▶ この記事のポイント

GW前は新入社員の早期離職リスクが高まるタイミングです。不安を無理に取り除こうとするのではなく、「成長の承認」「安心感の提供」「意味の共有」という3つの声かけで心理的安全性をつくることが、五月病対策として最も効果的です。28年・200社超の支援実績を持つ専門家が、GW明けに「またこの会社で頑張ろう」と思ってもらえる温かい伴走の方法を解説します。

孤独になりがちな経営者の皆様へ──新入社員の定着は「仕組み」で支えられる

「せっかく縁あって入社してくれたのだから、イキイキと長く活躍してほしい」

それは、経営者である皆様に共通する願いだと思います。しかし、ご自身も現場の業務や経営課題に追われる中で、社員一人ひとりの心の機微に気づき、的確なフォローをしていくのは本当に難しいものです。

私が28年間、200社以上の中小企業を支援してきた中で、「GW明けに新入社員が来なくなった」というケースは少なくありません。しかし振り返ると、その多くは「GW前の1週間に声をかけられていなかった」企業に集中していました。逆に、GW前にたった15分の1on1を実施しただけで、GW明けの離職がゼロになった企業もあります。大事なのは制度や仕組みの完璧さではなく、「あなたのことを見ているよ」というメッセージを届けることなのです。

GW前に届けたい3つの声かけ──五月病を防ぐオンボーディングの実践

今大切なのは、彼らの不安を無理に「取り除こう」と焦ることではありません。以下の3つの声かけで、心理的安全性を組織の中に作っていくことが、早期離職を防ぐ最も効果的なアプローチです。

声かけ①:成長の承認──「この1ヶ月でできるようになったこと」を具体的に伝える

新入社員自身は、自分の成長に気づいていないことがほとんどです。「先週のお客様への電話対応、すごく落ち着いていたね」「資料の作り方がこの1ヶ月で格段に良くなったよ」──具体的な場面を挙げて承認することで、「自分はちゃんと前に進めている」という実感が生まれます。

結果だけでなく、プロセスや姿勢を承認すること。これが、新入社員の不安を和らげる最も自然な方法です。

声かけ②:安心感の提供──「いつでも話を聞くよ」を言葉にする

「何かあったら言ってね」と伝えている経営者は多いですが、実は新入社員にとって「何かあったら」のハードルは非常に高いのです。

より効果的なのは、「GW前に15分だけ、最近どう?って話をしよう」と経営者側から時間を設定すること。相手に委ねるのではなく、こちらからドアを開ける。この小さな1on1が、「この会社は自分のことを気にかけてくれている」という安心感につながります。

声かけ③:意味の共有──「一緒に目指す未来」を語る

具体的な業務指導ももちろん大事ですが、この時期の新入社員に最も響くのは「なぜこの会社が存在するのか」「あなたがここで働くことにどんな意味があるのか」という、少し大きな話です。

自社の存在意義や、「あなたと一緒にこういう未来をつくりたい」という経営者の想いを共有する。中小企業では社長の言葉が直接届くからこそ、この声かけの威力は大企業の比ではありません。GW明けに「またこの会社で頑張ろう」と思ってもらえるかどうかは、この「意味の共有」にかかっています。

GW明け初日にやりたいこと

GW明けの出社日は、新入社員にとって「もう一度入社する日」のような緊張感があります。朝一番に「おかえり、休めた?」と声をかける、簡単なランチ会を企画する──こうした小さな歓迎の空気が、「戻ってきてよかった」という安心感をつくります。仕組みとして難しいことは何もありません。経営者の一言で十分です。

定着ノウハウをYouTubeで学ぶ──通勤中・GW中に聞き流せるプレイリスト

「そうは言っても、具体的にどんなコミュニケーションをとれば定着に繋がるのか?」

そんな経営者・幹部の方々に向けて、新入社員の定着ノウハウや、人事労務の視点から組織を強くする実践的なヒントをまとめた動画をご用意しています。通勤中や移動のスキマ時間にも聞き流せる内容になっていますので、GWの期間にぜひチェックしてみてください。

【YouTube】社員が定着し、自律的に動く組織をつくるためのヒント

よくある質問(FAQ)

Q:新入社員の五月病を防ぐために経営者ができることは?

A:GW前に3つの声かけを意識してください。①成長の承認(この1ヶ月でできるようになったことを具体的に伝える)、②安心感の提供(いつでも話を聞くよと伝え心理的安全性をつくる)、③意味の共有(自社の存在意義や一緒に目指す未来を語る)。焦って不安を取り除こうとするより、温かく見守る姿勢が特効薬になります。

Q:入社1ヶ月の新入社員はどんな心理状態ですか?

A:入社1ヶ月は緊張感と新鮮さが薄れ始め、蓄積した疲労が表面化するタイミングです。仕事が少しずつわかってきた実感と、「自分はこの会社でやっていけるのか」という不安が同時に存在します。GWの長期休暇が良いリフレッシュになる社員もいれば、一度立ち止まったことで不安が増幅する社員もいます。

Q:GW明けの早期離職を防ぐにはどうすればいい?

A:GW前に短い1on1の時間をとり、この1ヶ月の頑張りを具体的に承認することが最も効果的です。加えてGW明け初日に歓迎の空気をつくること(「おかえり」の一言や簡単なランチ会など)も、「戻ってきてよかった」という安心感につながり、早期離職の防止に有効です。

まとめ:GW前の「温かい伴走」が、1年後の定着率を変える

会社が持続的に成長していくためには、経営者一人の孤軍奮闘ではなく、社員一人ひとりが自律的に動ける「イキイキとした組織づくり」が欠かせません。

そして、そのスタートラインに立っているのが、今まさに目の前にいる新入社員です。

GW前のこの1週間、たった15分でもいい。新入社員の目を見て、「この1ヶ月、よく頑張ったね」と伝えてあげてください。その一言が、彼らの「この会社で頑張りたい」という気持ちを守り、1年後の定着率を大きく変える一歩になります。

それでは皆様、心身ともにリフレッシュできる、充実したゴールデンウィークをお迎えください!

▶ あわせて読みたい:

新入社員の定着を含む、人材不足を根本から解決する5つの方法

中小企業の人材不足を解決する5つの方法|採用・定着・育成の課題を同時に解消するアプローチ

離職の本当の原因を知り、定着率を改善する方法

中小企業の離職が止まらない本当の理由|人材不足の前に知るべき根本原因と対策

「指示待ち」から「自ら動く」社員を育てるリーダーシップ技術

「指示待ち社員」を変える3つの方法|中小企業の社長が今日からできるリーダーシップ改善術

新入社員と共に成長する組織をつくりませんか?

まずはメールで学んでみたい方へ

「社員と共に成長する組織」をつくるための実践的なステップを、7日間のステップメールでお届けしています。毎日の少しの気づきが、会社を変える大きな一歩になります。

無料ステップメールに登録する

経営者仲間と組織づくりを実践したい方へ

MiraQ(ミラク)の定例研究会では、新入社員の定着から幹部育成まで、組織づくりのあらゆるテーマについて異業種の経営者・幹部と共に議論し、学び合っています。

ぜひ、信頼できる幹部の方と一緒に、無料体験にお越しください。
定例研究会の無料体験に申し込む

プロフィール

一般社団法人未来に輝く企業づくり研究会
中村秀和

社員がイキイキと働き、会社が成長する仕組みづくりを支援することで、未来の子ども達が希望を持てる社会をつくるこを目指して活動しています。

事業の成長と発展でお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

プロフィール

一般社団法人未来に輝く企業づくり研究会
中村秀和

社員がイキイキと働き、会社が成長する仕組みづくりを支援することで、未来の子ども達が希望を持てる社会をつくるこを目指して活動しています。

事業の成長と発展でお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。